クレジットカード会社はこうやって儲けている
実はしっかりと手数料を取られている
日本クレジット協会によると、日本国内のクレジットカードの発行枚数は、約2億6,000万枚(2015年度末現在)。
1兆6,000億円規模の巨大な市場を形成していますが、クレジットカード会社ってどうやって儲けているの?というのが、素朴な疑問です。
特に年会費無料のカードになると、その収益構造は不思議に思いますよね。でも、実はしっかりと儲けています。
楽天カード
年会費 | 還元率 | ETC |
---|---|---|
無料 | 1% | 550円(税込) |
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年会費無料、高ポイント還元でもお金が循環する仕組み
クレジットカード会社は比較的、安定している業種ではないでしょうか。なぜかというと、仕入れのリスクはほぼゼロで、収益の基本的な構造が「手数料」によって成り立っているからです。この手数料は、広範囲にわたって徴収できるシステムを構築しています。
クレジットカード会社の収益構造
- 年会費
- 分割払いやリボ払い利息(手数料)
- キャッシング利息(手数料)
どこのクレジットカード会社もほぼ同じ収益構造です。カード会員から直接、徴収できるのは、上記の3つの項目になります。
1)年会費が永年無料の楽天カードのケースが多くありますが、有料の所もあります。
2)リボ手数料や分割手数料は各カード会社が最もPRに力を入れているところです。カード会社にとってかなりおいしい収益になります。
リボ払いは多くのカード会社が法定上限の年利15%に設定しています。消費者金融と同じような金利ですので、いかにカード会社が儲かるかが分かりますね。
10万円の商品をリボ払いで購入した総支払額▽年利15%
- 10回払い=10万6,570円
- 20回払い=11万2,815円
- 50回払い=13万1,570円
クレジットカードの支払い回数で、カード会社は儲けています。リボ払いに関しては、カード会社にとって負担がありません。なので、中にはポイント還元率を高めに設定した、リボ払い専門のカードまであるほどです。
3)のキャッシングも2)と同じような収益構造です。
カード会社は手数料のダブルが理想だが、シングルでも十分
勘の良い方なら、こんな疑問を持つのではないでしょうか。年会費無料で、支払いは全て1回。キャッシング枠はつけていません。でも、カード会社は儲かるの?これでも十分、カード会社は儲かります。
カード会社の収益構造で紹介した例は、全てカード会員が金銭を負担するものでした。会員から1円も手数料を徴収できなくても、カード会社は加盟店からも手数料を徴収しています。
以下の図式になります。
図式
- シングル:手数料[カード加盟店] → [クレジットカード会社]
- ダブル:手数料[カード加盟店]+[カード会員]リボ手数料 → [クレジットカード会社]
加盟店がカード会社に支払う手数料は、業種によって変わってきます。
この手数料が高いのは「アメックス」と「ダイナースクラブ」です。ステータスカードを維持するさまざまな付帯サービスを充実させるため、加盟店が支払う手数料が高額になるわけです。
業種別に見た加盟店手数料
- コンビニ、スーパー、日常生活用品店等:1.0~1.5%
- 百貨店:2.0~3.0%
- 一般的な小売店、レストラン3.0~5.0%
- バーやクラブ等:5.0~7.0%
会員数が1,000万人のカード会社なら、全会員がコンビニで100円の商品をカード決済すれば、1,000万円の売り上げとなります。
さらに0.1%に当たる1万人の会員が、1万円の商品を12回のリボ払いを選択してくれたら、約1,000万円の売り上げになります。物品販売ではなく、手数料の収益というところが、ほとんどノーリスクなのですごいですよね。
JCB CARD W
年会費 | 還元率 | ETC |
---|---|---|
永年無料 | 1.0%~10.50%※1 | 無料 |
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クレジットカード会社の儲けのメカニズムのまとめ
三井住友カード、三菱UFJニコスなどは約3,000万人の会員数を誇る国内トップブランドです。会員数が多いだけに、加盟店から受け取る手数料だけでも、上記の例を当てはめれば相当な金額になることが分かります。
年会費の無料は、驚くべきことではありません。プロパーカードでも、提携カードのように年会費の無料化を望むばかりです。
以上、クレジットカード会社はこうやって儲けているのまとめでした。
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このコラムにおすすめのカード
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執筆者プロフィール
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クレジットカード歴20年の専門家で、クレジットカードの券面の端の5ミリを見たら「何のカードか分かる」くらいのスペシャリスト。
今までにクレジットカードに関する記事を2,000記事以上公開。
クレジットカード・生命保険・年金などが得意分野。27歳から株を始め、株式投資も20年目のベテランでもある。
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