リボ払いを絶対してはいけない理由とは?

リボ払いを絶対してはいけない理由とは?

クレジットカードの支払い方法の1つに、リボルビング払い(リボ払い)があります。金利手数料が上乗せされるなど、なにかと悪代官的なイメージがつきまといます。

クレジットカードの専門サイトではリボ払いは絶対にやめておいた方がいいと、よく注意喚起されます。毎月の支払額が一定で負担が少ないように見えますが、仕組みを把握していないと大変な事になります。

リボ払いでどれだけ損をするか、シミュレーションも書いてるので、しっかり下までお読みください。

三井住友カードの「マイペイすリボ」の場合は、リボの金額を上下に変更することが出来ます。

きっちりリボの金額を確認する日を決めておき、手数料が発生するギリギリの少し上の金額にしておいて手数料は15円くらいで終わらせます。

その代わりポイントはキッチリ2倍もらいます、といったこういうリボのやり方もあるので、そういったのはOKと個人的に思います。

リボ払いはカード会社のメリットがはるかに多い

クレジットカード各社にとって、1番おいしいのはリボ払いです。なので、クレジットカードと名のつくほぼ全てのカードが、リボ払いを簡単に設定できます。

CMなどのPRに加え、通常の2倍~のポイント還元率をつけて顧客獲得に全力を挙げています。

この背景には2010年の改正貸金業法の影響があります。カードのキャッシング枠にも、年収の3分の1しか借り入れできない「総量規制」が適用されました。現在、個人属性が平均より高くなければ、10万円以上のキャッシング枠が付きにくくなりました。

カード会社は、年利で18%近く稼いでいたキャッシング事業を大幅に縮小。これに代わる収益確保のため、リボ払いを積極的に推奨するようになりました。

どれほど損をするか、シミュレーションをしてみました。

リボ払いのシミュレーション(月々5,000円の定額コース)

  • 利用開始:7月1日
  • 利用金額:20万円
  • 手数料 :15%(実質年率)
月々の支払額 手数料 合計支払額 残高
1 5,000円 2,054円 7,054円 195,000円
2 5,000円 2,484円 7,484円 190,000円
3 5,000円 2,342円 7,342 185,000円
↓    ↓    ↓    ↓
40 5,000円 63円 5,063円 0円

支払日や手数料

  • 40回目の最後の支払いは支払日から3年後の10月10日
  • 手数料総額は59,014円

20万円のショッピングに対し、59,014円の手数料はものすごい金額です。月々の支払額を5,000円→10,000円の2倍にすると、25,903円で支払回数が半分の20回になります。
それでも、負担は決して少ないわけではありません。

7月1日の20万円の買い物に対し、例えば1週間後にも3万円、1カ月後に10万円を利用したとします。月々の支払金額が5,000円+金利の合計支払額が8,000円前後となります。大きな残高があるという認識が、持ちづらくなります。

もちろん、金利手数料と支払回数が増えていきます。残高をしっかり把握して、管理できなければ、金銭感覚がまひして、気づいたら雪だるま式に残高が膨らんでいた事態に陥ります。

これが、リボ払いの恐ろしさです。

つまりリボをする人は、基本的にカードを作らない方が良いと思います。大変な事になります。

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2007年の世界金融危機の要因となったのはリボ払いから

2007~2009年にかけて、世界同時株安となり、世界の金融機関で信用収縮が始まりました。「世界金融危機」と呼ばれ、リーマン・ブラザースの倒産は、世界で波紋を引き起こしました。そのきっかけとなったのが、サブプライムローンの大規模な焦げ付きでした。

プライムと呼ばれる優良客の他に、個人属性が中間より低い層の人たちをサブプライムと呼びます。住宅ローンのリボ払い版のようなシステムで、返済することができず、巨大な負債になっていきました。住宅の担保力も経済の悪化で下降線をたどり、悪循環に陥りました。

クレジットカード発祥の地・米国では、サブプライムの人たちが保有するカードのほぼ100%近くがリボ払いです。身の丈以上の消費を重ねて、残高が本人も把握できないぐらいになるケースも多くあります。

リボ払いのカードは次のように考えると、慎重になるはずです。

デメリット

  • ポイント還元率が2%や3%あっても、金利手数料が15%~あるので全く意味がない
  • 金利手数料は消費者金融と変わらない
  • 毎月の支払額が抑えれる半面、金利手数料と支払回数が増える
  • 年会費が無料でも、たった1回の金利手数料で吹き飛んでしまうケースも
  • リボ払いは健全なクレジットヒストリーと見なされないケースもある

まとめ

クレジットカードは、1回払いや2回払い(一部を除く)など、金利手数料がかからない支払いにとどめるべきです。リボ払いの入会キャンペーンでは、お得に見える新規入会ポイントプレゼントが魅力に見えます。

仮に1,000ポイント(1,000円相当)、10,000ポイント(10,000円相当)のプレゼントでも、必ずカード会社だけが得する仕組みです。そうでないとカード会社が入会キャンペーンでそんなポイントをタダでくれるはずがありません。

米国のVISAカードを発行する銀行では、リボ払いの利益が経営の根幹を支えています。日本では逆に90%以上のユーザーが1回払いにしています。

クレジットカード利用の絶対条件は、得することよりも、損しないことです。

以上、リボ払いを絶対してはいけない理由とは?のまとめでした。

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(参照:リボ払いを絶対してはいけない理由とは?

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執筆者プロフィール

石崎 英司(いしざき えいじ)
石崎 英司(いしざき えいじ)
クレジットカード歴20年の専門家で、クレジットカードの券面の端の5ミリを見たら「何のカードか分かる」くらいのスペシャリスト。

今までにクレジットカードに関する記事を2,000記事以上公開。

クレジットカード・生命保険・年金などが得意分野。27歳から株を始め、株式投資も20年目のベテランでもある。

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